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蔵春院 山寺昔話

    蔵春院 山寺昔話
竜神伝説
 1439年今から550年余り前のお話です。山田の奥には竜がすんでいるというので、 山仕事人々や動物がたびたび襲われると噂され村人達から大変恐れられていました。
春屋宗能禅師は、この山田の地を寺の建立の場所として大変気に入られ寺建立が始まった時の事です。
俄かに空が掻き曇り稲光と共に激しい雷雨が起こりました。
そしてギラギラと目を光らせて竜が突然現れたのです。
「この地はわれわれの棲家だ、人間が立ち入る事は許さない!」と天から大声が聞こえて来たのです。
禅師は それから三日三晩祈祷を行い悪竜の説得に勤められ、その竜は禅師の弟子となり佛法に帰依し寺の護持に尽くす事を誓ったのです。
その竜の棲んでいた池を竜王池といい水の涸れることのない池として本堂裏に大切に守られています。
また、禅師の説法により仏法に帰依した竜は、竜王池に身を投じた後天高く上り三個の巨石(頭岩、胴岩、尾岩)に姿を変えて竜神岩として寺の護持に務めているといわれております。
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